ホンカのチカラ

 

ホンカログホームは日本の松とは少し違う、欧州赤松(Pinussylvestris,マツ科pinus属)で作られます。
パイン、レッドパインなどと呼ばれ、フィンランドでは松材は住宅材のほとんどに使われています。
ホンカではポーラーパインと呼んでいます。
堅すぎず柔らか過ぎず、製材・加工も容易というのがパインを使う理由です。
そのパインの中でもホンカはフィンランド中部カルストゥラ地方のものを中心に使っています。
フィンランド中部のパインは木が真直ぐに成長するという特徴が有り、木の上の方と
下の方での直径の差も少なく製材ロスも抑えられます。
スプルース(マツ科トウヒ属)はパインと同じように成長しますが構造材には適さないようです、
節が多いのと木の内部で相当の収縮が起こり乾燥すると捻れてしまうからです。
スプルース材は一部をサウナルーム向け材や軒裏天井板など仕上げ材として使用しています。

フィンランドの木の性能は北部と南部でかなり異なります。
北部の木は成長も遅く年輪間隔が1-2ミリの緻密な材となり、南部ではこれが5ミリ位にもなるそうで、
こうなるといずれも住宅材としては適さなくなります。北部の木は節が多く、捻れが出るので折れる事が
あります。捻れるのは木が太陽を追い掛けて成長するからです。
高緯度の過酷な気候による日照時間の極端な変化が影響します。
フィンランドの製材工場はラハティからカルストゥラを通ってオウルの南あたりまでの
製材ベルト地帯と呼ばれるゾーンにその9割が集中しており、ホンカもこのゾーンに5つの工場
(カルストゥラ、アラヤルビ、パルタモ、イカーリネン、リエクサ)を設けています。

カルストゥラ工場
メイン工場のカルストゥラ工場では半径60k程度の森から材木を調達し、サイズにより選別の後にログ材や板材に
加工しています。ログ材となる木は人工乾燥で表面から35ミリの深さで含水率が20%以下になるまで乾燥されます。
中心部はもっと湿っていますが、ログ材に加工されて1-2年の間に湿気の放出が活発に起こり収縮します。
カルストゥラ工場には自社のエネルギープラントがあり工場から排出される全ての廃材や木の皮、おがくずなどを
燃やして熱を作り工場から7km離れた人口3000人の町へ熱を供給しています。
プラントの蒸気タービンは工場で使用する電力も生み出します。

ホンカは世界で最初にマシンカットログを生み出した会社です。
パテントも取得しているホンカオリジナルであるキーラノッチはノッチの加工に曲面を用いる独特の形状で
適度な気密性能と防水性能を誇ります。ログ材の乾燥収縮は1-2年で収まり、その後はログの表層部の
湿気による収縮が起こります。湿気を吸って少し膨らみ、乾燥して少し縮むのです。
これらとは別にログとログの間を通して室内の空気と外気が呼吸するということがあるのだそうです。
この空気の移動量は大きくはないが十分な換気作用があるのだそうです。
これは実際にタンペレ工科大学で研究した結果であり、リンドベリ教授の談では「ログそのものを湿気が透過
する速度は極めて遅く、1年間もかかる」のだそうです。ログ壁の内部に防湿層を入れたり、
ログとログの間に非呼吸性のものを入れれば、この呼吸は止まってしまいます。
スイスからの注文のログハウスでは「ログ構造が一時間当たりある決まった空気量が透過しなければならない」
という事で試験要求が有り、この量以下になると木の腐食などの問題が起こり始めると言うのだそうです
構造が空気を遮断するのではなく、適当に呼吸することが大切なのですね。
日本では多くのログがログとログの間に熱膨張性発砲材を入れることで耐火認定や防火認定を取得しています、
ホンカログはホンカ標準のシール材、ホンカプロテックだけを挟み込む構造
丸太組構法外壁防火構造(30分耐火)
を角ログは112ミリ以上、丸ログは210φ以上で取得しています。これにより準防火地域においても、
境界からの壁面後退距離を設ける事なく建物を配置する事が可能となっています。
キーラノッチなどの曲面でノッチを加工する技術はフィンランドでもトップ3社程度しか持っていません。
ホンカは2004年、キーラノッチが更に進化したボールノッチをデビューさせます。

ログハウスにはログの表面処理(塗装)が必須と言われています。絶対ではないのですが、処理を行わない場合
紫外線による影響で材の表面が灰色に変色してきます。処理は防虫防腐剤に下地処理と、塗装による表面の保護を
目的に行われます。ホンカの推奨する塗料は共同開発しているフィンランドのティックリラ社の製品です。
製品は油性、水性、光沢の具合、室内用屋外用などで複数の製品と十分なカラーを用意しています。
ヨーロッパや北米は日本と違って木用の塗料の研究開発が進んでいます。
ホンカ・ジャパンはティックリラの他にはオスモ社の塗料を奨励しています。
ログの塗装は下地処理を行ってからでないと意味がありません、下地処理無しで塗装される業者が大半ですが
どうして日本の業者は、塗料メーカーの施行マニュアルをきちんと実践しないのでしょう?
これでは本来の性能は発揮できる訳が有りません。
近年は有機溶剤の健康被害が問題視されるようになり各国とも規制が厳しくなってきています。
日本ではポピュラーだったキシラデコールはもはや使用禁止の国があります、日本はやっとクレオソートが
なくなりかけている程度だと言うのに・・・
日本では塗料と言うと全部ペンキだと思っている方が多い様で残念です。
ペンキをログに塗る事は、あなたがビニール雨カッパを着て毎日生活しているようなものなのです。

日本でログメーカーと呼ばれる大半の会社は、生産設備やR&D部門を持つログハウスメーカーではありません。
中にはその構造設計において非常にお粗末なところも見受けられます。
現地メーカーとタイアップしているファブレスメーカーも存在しますが、
その技術の蓄積はまだまだ浅いと言わざるを得ないでしょう。
私達は40年以上のノウハウを持つホンカをバックアップに、常に業界をリードし続けます。

フィンランドの気候で育った木が、日本の気候になじむのか?という質問がよくあります。
ホンカが日本に最初にログホームを輸出したのは1972年です、そのログホームは企業の営業施設として
現在も長野の片隅で稼動しています。まずは32年の実績を持ち、その記録は毎年更新されているのです。
ホンカログの材料となる木は最低でも樹齢60-70年です、木の世界ではやっと一人前という樹齢です。
建材にされる国産材の樹齢は何年くらいでしょう?
同じ樹齢の木を使うのであれば建築地至近の木は最適と言えるでしょう。
しかし、あなたの建築地近くで同じような樹齢の木が、真直ぐなものが100本を超える単位で入手できますか?
またそれらを適当に人工乾燥させる事ができ、緻密に加工する技術とノウハウがありますか?
子供の樹齢の木を使って、おぼつかない技術と未熟な設計で建てられるログハウスと
30年の実績を更新しつつ、十分な材料と最新の技術、ノウハウで作られるモダンなログホーム
あなたならどちらを選びますか?
日本の建築用木材の9割は外材と言われています、適材適所という言葉があります。
あなたの家はどこがどういう風に適材適所となっているのか胸を張って答えられますか?
実は構造は国産材でも仕上げの下地は端材利用のOSB合板や輸入者の針葉樹、南洋材合板だったりしませんか?
現在は使用禁止になっているCCA加圧注入材とかが使われているのではないですか?
ホンカの材料は一棟ずつコンテナーでフルパッケージで工場から直接届きます。
素性の分からない木の寄せ集めより、北欧材でも確かなものを選びたいものです。

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