Aurinko アレンジモデル 建築日誌パート6

 

 
左官屋さん登場、煙突の仕上げに入ります。煙突は設計がシビアでキチンと立てないと風によって逆流したり
煙りが抜けずストーブの燃えが悪かったりします。暖かくならないストーブは意味ないですもんね。
煙突はブリックタイルでレンガ調に仕上げます、実物のレンガで組む訳ではありません。
合板のフレームに下地シートを貼りラス網を留めます、ラス網にモルタルを塗り下地を作ります。
屋根足場はこの作業の為だけに組まれました、箱煙突のコストは大変です。

 
一日目で下地まで終了、下地を一晩乾かします、雨が降ってはこまるので作業は天気予報と相談して行います。
ブリックを張る前にトップの役物を取り付けておかなくてはなりません、トップを分解してベースをセットします。
コーチボルトで12箇所も留めます、飛んだら洒落になりません。ベースに本体をセットして煙突の先に
ストームガードという雨返しの笠をかぶせます。


ストームガードはワンタッチで取り付けられるようになっています。カチット締めたとたんポキッと・・・
ガーン!!!金具が取れた。なんてこったい・・・

 
ストームガードは交換品を待ちつつブリック張り開始、職人さんがペタペタ張っていきます。
完成した煙突です。ストームガードも付け替えました。


四角い箱煙突は棟方向で雨や雪が溜ったりすると雨漏りの原因となるので雪割を設けます。
これは予め板金屋さんに頼んで付けておきます。屋根の突起物はとにかく防水処理をキッチリ行う必要があります。

  
屋内は階段設置準備です、階段部分の床を先に仕上げます。

 
梱包から取り出された階段のパーツです。標準でFINウエストウッド社の階段を採用しています。
もちろん物件ごとにオーダーメイドで作られます。同じ階段でも段数や踏み板面積など細かく注文できます。
つまり急な階段でも、ゆるやかな階段でもスペースに合わせて作ることができるのです。
左は踏み板や手摺パーツ、右はささらです。踏み板を差し込む溝が掘ってあります。

 
今回採用しているL字階段は2つのピースを組み立てて合体させます。踏み板に補強板を取り付け組み立てます。
下の部分を組み立てて仮束で支えました。この特別な階段はささらの曲面に秘密があります。
ログの階段設置は特種です、セトリング対策をしなければなりません。そう2Fの床は少し下がってくるので
階段は2Fには固定できないのです。階段の組立マニュアルには書かれていないセトリング対策も施します。

 
階段がかかりました、今回のセトリング対策は階段自立方式です。階段最上部と2F構造部で
セトリングを飲み込ませます、ビルダーの腕のみせどころ。手摺をつけたら完成です。
階段は傷付きやすいのでクッションシートで養生します、収納のガラリ戸が右に見えます。
この階段は普通のL字階段とコーナー部が違います、普通に作るとコーナーのところで歩幅が変化
するのでとても足腰にストレスのある階段となります。この階段は常に同じ歩幅で上がれるように
人間工学を取り入れて設計されているのです。ささらをよく見て下さい、
左右で曲面が逆になっているでしょう、これが人に優しいウエストウッド社の階段なのです。

1Fの天井張りがほぼ完了しました。どんどん仕上がっていきます。

キッチンに床下収納庫を取り付けました。合板下が開口部です。
フタはぶ厚い無垢床材では反ってしまうので削って加工します。
 
リビングで組み立てられているのは玄関収納のフレームです。
ユーティリティ入り口の収納スペースにガラリ戸が付けられました。
上部にはセトリングスペースが見えますね、キッチリ必要です。

玄関框です。堅木もよかったのですが色合い重視でパインにしました。
これはエキストラログを割いて作りました。
玄関は意図的に段差を少なく設計してあります、私もいずれ歳をとるのが確実だからです。

二階の手摺も仕上がりました、一階天井のログ下部には専用部材で化粧です。
生活スペースにビスや釘が見えるのはできるだけ避けたいのでダボ穴にビス留して栓をしました。
廻縁も取り付け仕上がりです。

煙突が仕上がり塗装もほぼ完了したので足場が撤去されました。
一見すると完成ですが中はまだまだです。
んー、秋晴れのいい天気!

 

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