Aurinko アレンジモデル 建築日誌パート5

 
ユニットバスの設置工事が始まりました。ユニットはTOTOの家庭向けシリーズ「バスピア」の1.25坪タイプ
TOTOと言えば「フローピア」なのですが、あえてワンランクダウンさせてオプションをつけコストダウン
電気配線も佳境に入って来ました、ログのコンセントは埋設スペースを掘りださなくてはなりません。
電気屋さんもノミを持ってにわか大工です。

 
外部フレンチドアと連結窓が付きました。この連窓はちょっとしたセトリング対策と技術が必要です。
右側は内部からです、そう、ドアと窓との両サイドには柱が仕込まれているのです。柱は広い開口部上部
の梁が屋根過重でたわむのを防ぎます。またセトリングで建具ががたつくのを抑えます、重要な柱です。
さらに柱自体がセトリングの影響を受けるので梁と柱の間にジャッキを仕込みます。
もう一つ企業秘密の納まりがあります。

 
建具がつくと家らしくなります、ドーマー部も外壁を張り始めました。
大工さんは的当な材料で梯子を作りました、これが後で思わぬ事に

 
玄関ドアに額縁を取り付けています、この額縁の裏にも企業秘密があります。
ちょっとだけ公開、このノウハウで建具側面からの浸水リスクは大幅にヘッジされます。
さらに額縁上部にも企業秘密の防水対策を施します。
私達のログハウスはログの弱点であった開口部からの浸水対策を高いレベルで行っています。
台風時などでも浸水することは余りありません、100%でないのが残念です、さらに上を目指します。


建具には全て霧除けという小庇を付けます。これもデザインの特徴です。
しかし単なる飾りではありません、非常に重要なパーツなのです。


玄関前の仮柱も丸柱に置き換えられました、直径210ミリの大口径ラミネート丸柱は
デザインアクセントの1つです。四角いログに丸い柱を組み合わせる事で美しいデザインを作り出します。
柱の重厚さはたまりません、セトリング対策のジャッキを下部にセットします、このデカイジャッキの
ナットは40ミリあるのでかなり大きなモンキーレンチがないと回せません。


2Fテラスの床と手摺の造作が完了しました。この重厚な木の手摺と手摺子の
造作はかなりの手間です、美しいものは手間がかかるのです。


外装の仕上げが進むにつれ塗装工事の準備です、長梅雨と2度の台風にさらされた本体は
水あかと軽いカビに犯され傷んでしまっています、このまま塗装を行う訳にはいきません。
カビスケという業務用の漂白剤で洗って汚れを落とします。右上の方が処置後です、綺麗になったでしょ?
強烈な塩素系漂白剤による汚れ落としはシックハウスの原因となりかねません、お施主さんに
よっては使えない事もあるので注意が必要です。水洗いだけでも結構綺麗になるものです。

 
住宅のバスルームの窓は木製サッシでは耐久性に難アリなのでアルミサッシ叉は樹脂サッシを使いたい物です。
今回はYKKさんの断熱樹脂サッシをペアガラスで採用しました。縦スベリ窓なので他の窓と異なり外面合わせ
で取り付けられます。外壁はセトリングで下がるのですがユニットバスに付けられる窓はセトリングしません、
普通に付けてしまうとユニットが歪んでしまい窓が破損します。ちょっと特別な方法で窓を取り付けます。

 
二階の室内壁を仕上げています。外部との壁には断熱材を充填しますが、内部の間仕切は板のみです。
板と言っても厚さ19ミリのサネ板です。これで仕上がりなので丁寧にやります。
フレームに板を張るだけなので、指向を変えてプラスター下地を設け塗壁にしたり、
一部をガラスブロックやポリカにする事もできるのです。

 
トップライト周りは2方開きなので縦に板を張ります。4方開きだと横使いが良いですね。
我が家では実験的に2F天井に換気扇を取り付ける事にしました。法律で強制された24時間換気の為です。
単純なパイプファンを取付け強制換気できるようにしました、24時間換気の場合は対応の換気扇を付けるだけです。
付け方もいろいろですが、部屋側の平天井をロフトより下げ、その差のスペースを利用します。
棟木直下は相当な高さになるので、天井をさらに下げて屋根裏収納を設けるのも手です。

 
塗装はFINLAND-Tikkurila社(ティックリラ)を採用、弊社の推奨はこれとオスモカラーです。
採用するのはバルティカラーというステイン系の油性塗料とバルティカラーオパークという
水性塗料、バルティベースという下地処理剤です。オパークは表面に塗膜形成しロングライフです。
色はグレーベースに白・青のアクセントです、ドアには一部赤茶と緑を使います。
塗装は全て刷毛で手塗りです、手間はかかるのですがローラーや吹付けでは失敗例が多いです。
塗装の色や種類はメンテナンスサイクルに影響するので大切です。

 
室内側建具周りの仕上げです、トリムボード(額縁)を取付けコーナーピースをつけます。
コーナーピースは単なる飾りですが、あると表情がよくなります。2Fの窓はこれで完成です。


2Fの部屋間の仕切を作っています、ただの壁では面白くないので壁をふかして中央に収納を設けました。
1/3と2/3で両サイドから使うようにします。収納上は棚として使えるように。

 
1Fでは天井を仕上げています、根太に留めていきます。ダウンライトの配線忘れないでね。
(一度配線取り出し忘れて大慌てした、2F床仕上げて無かったので下地剥がして取りだせた)
天井を仕上げたら床の仕上げに入ります、根太間に断熱材受合板を落とし込みGWを入れます。
床も16k100mmのGWを使います、断熱材はお好みで選べます。
下地合板を貼ったら仕上の床材を貼ります、できるだけ隙間なく貼ります。
予算あればサネ付の合板だと床の剛性がUPします。


塗装がどんどん進んでいきます、着色されたログは元々の建物とは別物のようです。
これだけのボリュームの木に刷毛塗りをするのも滅多にないようで職人さんは腕の見せ所
正直塗装屋さんの腕は出来映えにかなり影響するので腕のよい職人さんが見つかってラッキーでした。

 

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